犬の前立腺肥大

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前立腺肥大とは、前立腺が肥大している状態で去勢していない6歳以上のオス犬に多く見られます。
前立腺が徐々に肥大してしまうと、周りの臓器を圧迫し様々な症状を引き起こします。
膀胱と直腸が圧迫されると合併症を起こす恐れがあり、命に関わるため注意が必要です。

【症状】初期症状はあまりない、肥大してくると排便障害や排尿障害が起こる

前立腺肥大の初期症状はあまり見られず、徐々に肥大していくため早期発見が難しいです。
前立腺が肥大し直腸を圧迫されると、便の形が細くなったり平らになったり、便の量が減ったり便が出なくなったりします。

前立腺は尿道を囲むように存在しているため、肥大すると尿道が圧迫されます。
そのため一度の尿の量が減ったり、頻尿になったり膀胱炎を引き起こすことがあります。

前立腺が肥大していると細菌感染のリスクが高まり、前立腺嚢胞や前立腺腫瘍、膀胱炎を併発することもあります。

生まれつき前立腺が肥大傾向にあることが原因になっていることがあります。

また、加齢によって精巣ホルモンの分泌が通常でなくなると精巣から分泌される男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れてしまい原因となり得ます。

前立腺腫瘍が関係していることもあります。

レントゲン検査や直腸検査、超音波検査を行い前立腺の大きさや直腸との関係を関節します。

症状が軽かったり麻酔が行えないなど去勢手術ができない場合はホルモン剤を投与し、男性ホルモンの分泌を抑えます。
治療を開始してから数週間で前立腺は萎縮していきますが、精巣が残ったままだと完治することは難しく再発のリスクもあります。

前立腺肥大のほとんどは去勢手術で改善できますが、去勢してもすぐに前立腺が小さくなることはないのでカテーテルを尿道に入れ尿を出すことが必要になります。

前立腺肥大がかなり進行していて重篤な場合は外科手術で前立腺を摘出します。

生殖能力が完成する前の生後6か月前後に去勢することが最も有効です。
精巣を取り除き男性ホルモンの濃度を下げることが予防になります。

普段から排便時と排尿時の様子を観察していれば、異常に気付きやすくなります。
異常があれば早急に診察を受けるようにするなら早期に前立腺肥大を発見することができます。