犬のジアルジア症

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【症状】悪臭のする水様便が特徴

主な症状は下痢で水のような状態のことが多い。
またその下痢はかなりの悪臭で、油が腐ったような匂いとよく表現されます。
下痢に伴う脱水症状のほか、吐き気やおう吐、食欲不振などの症状が見られます。

ジアルジア症は原生動物であるジアルジア、別名ランブル鞭毛虫が小腸に寄生することで起こる感染症です。
ランブル鞭毛虫の卵ともいうべきシストが含まれた水や食物によって感染します。

子犬や比較的若い犬が感染しやすく、健康な成犬では特に症状を示さない場合が多くなっています。

ランブル鞭毛虫のシストは、感染しているが発症はしていない犬の糞の中に混ざって出され、この時の糞は下痢ではなく通常の便です。
この便が放置されたままにされると、土や水など周囲にばらまかれる状態となります。
子犬などがシストを含んだ水を飲んだり土をなめるなどした際に感染します。

また多数の犬を一か所にかためて飼う状態の場合、感染した犬との接触やシストを含んだ糞を口にする危険性が高いため、特に高い感染率となるようです。

治療法としては抗原虫薬を投与します。
また脱水症状の治療をあわせて行います。
また飼育場所を消毒するなどの対策も必要です。

成犬ではあまり症状が出ないと言うことから、母犬の糞を放置して子犬がその糞に接触しないようできるだけ早く処理することが大切です。

散歩などの際に落ちているモノを口にさせない、水たまりや河川などの水を飲ませない。
そして糞を放置せずに始末することも大事です。

免疫力の弱い子犬から若い犬によく見られる感染症ですので、栄養状態に留意することが肝心です。
また飼育場所を清潔に保つことは大変重要ですので、定期的な消毒が有効です。

このジアルジア症は人間も感染する病気ですし、症状が出ないこともあります。
なので飼い主自身も衛生状態には気を付け、排便後には必ず手洗いを行うことは重要です。

上記にも記しましたが人間も感染します。
ひどい下痢と腹部の痙攣を伴う胃腸炎として発症し、吐き気や嘔吐が主となる症状を示す人もいます。
症状が現れない人も多いですが、慢性化して胆管炎を併発する場合もあります。

治療には抗トリコモナス薬が用いられるのですが、ジアルジア症に使用する場合は保険適用外となります。