アイボメックについて
アイボメックは、メリアル社が世界で初めて開発した大型動物用の寄生虫駆除薬です。「イベルメクチン」を使用した注射剤で、もともとは牛・豚用の駆除薬として発売されました。犬にも使用できる商品で、少量で内部・外部すべての寄生虫が駆除できる優れものです。
アイボメックの有効成分であるイベルクチンは、ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智博士が発見した「エバーメクチン」の構造を変えたもの。人の治療薬にも用いられ、多くの感染症を防ぐことができます。
犬に対しては、フィラリアなどの回虫駆除はもちろんのこと、胃腸の回虫や肺虫、糞千虫など、さまざまな寄生虫に有効です。また、シラミやダニなどの犬の皮膚に寄生する虫も駆除できます。
使用方法は、注射器などを使って愛犬の体内へ注入します。本来大型動物に用いられる薬のため、犬は過剰摂取をしないように気をつけなければなりません。ワンちゃんの体重をよく確認し、使用量を必ず守るように心がけましょう。
投薬をするときは、注射器をよく消毒して清潔を保ってください。愛犬の体をきれいにし、衛生的な状態で注入しましょう。安全性に問題はありませんが、非常に強いお薬なので、愛犬に投薬する際には細心の注意が必要です。必ずかかりつけの獣医師に相談し、指示を仰いでから使用してください。
アイボメックの効果・効能・有効成分
アイボメックは、愛犬の体内&体外両方の寄生虫を駆除することができる、マルチな駆除剤です。以下の寄生虫を駆除できます。
《体の内部にいる寄生虫》
- 胃腸の回虫
- 紅色毛様千虫(成虫、幼虫第4ステージ)
- 腸結節虫(成虫、幼虫第4ステージ)
- 糞千虫(成虫)
- 肺虫:豚肺虫(成虫)
- 腎虫:豚腎虫(成虫)
《体の外側につく寄生虫》
- シラミ(ブタジラミ)
- ダニ(ヒゼンダニ)
アイボメックには「イベルメクチン」という有効成分が配合されています。
イベルメクチンとは…
2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した、大村智博士。彼は、土壌の微生物の研究を長年行ない、寄生虫に効果のある「エバーメクチン」を発見したことで有名になりました。そのエバーメクチンの構造を変えたものが、「イベルメクチン」です。
イベルメクチンは、熱帯気候の地域で流行している「オンコセルカ症」や「リンパ系フィラリア症」と呼ばれる感染症に効果があり、それらの特効薬として重宝されています。この「イベルメクチン」によって救われた人は、年間で3億人にもなるといわれています。
このように、イベルメクチンは、人や動物の多くの病気の特効薬として活躍しています。
アイボメックの安全性について
アイボメックというお薬をご存知の方は少ないかもしれません。
このお薬は牛や豚と言った大型の家畜動物の寄生虫駆除薬として発売されています。
アイボメックはイベルメクチンの1%溶液で、このイベルメクチンはハートガードプラス(日本名 カルドメック)にも使用されるフィラリア症予防薬ですから、その効果は確かなものです。
アイボメックはフィラリア以外にもシラミやダニの駆除薬としても使用されています。
このアイボメックですが、本来は牛や豚などの大型動物用に製造されています。
ですので犬への使用に関しては、その使用量に注意しなければいけません。
体重1?あたり0.03mlが基準量で、16?の体重で0.5ml、33kgの体重で1.0mlが使用量となります。
基本的に注射による投与が基本ですが経口投与も可能です。
動物病院などで全身性犬ニキビダニ症(アカラス)の治療に使われることもあり、使用量さえ間違わなければ安全に使用することができる薬剤です。
アイボメックの使用方法・飲ませ方
アイボメックは「注入液」です。お薬として飲ませたり、体のに滴下するものではなく、注射器などの用具を用いて愛犬の体内へ注入します。投入方法や使用量に関しては、必ず、獣医師などの専門家の指示を仰いでください。
注入器はしっかり消毒し、無菌状態のものを使いましょう。愛犬の皮膚が濡れていたり汚れていたりする場合は、投薬する前に犬の体をきれいに洗い、きちんと乾かして衛生的な状態にしてください。
使用量は、体重1kgあたりおよそ300mcg(0.03mL)です。アイボメック1mlに対し、イベルメクチンが10mg含まれています。ワンちゃんの体重に対しての使用量の目安は次の通り。
体重(kg) | 使用量(ml) |
---|---|
16 | 0.5 |
33 | 1.0 |
50 | 1.5 |
66 | 2.0 |
99 | 3.0 |
133 | 4.0 |
166 | 5.0 |
200 | 6.0 |
※これはあくまでも目安です。犬の症状や健康状態によって投与量や投与回数は変わってきます。必ず獣医師と相談の上、使用してください。
アイボメックの副作用
アイボメックに入っているイベルクチンを人間が投薬した場合、以下のような副作用の可能性が報告されています。
副作用の症状
軽度:腹痛、下痢、便秘、めまい、貧血
重度:肝機能障害、重度の皮膚症状
同じ哺乳類である犬にも、このような副作用が起こる可能性があります。しかしこれらの症状がでるケースはとても少なく、イベルメクチンは安全性が高いといわれています。従って、アイボメックを使用したワンちゃんに対しても、用量や投薬方法をきちんと守ってさえいれば、副作用の危険は防げます。
※アイボメックは、犬に対しては非常に強いお薬のため、使用量は必ず守りましょう
アイボメックの使用上の注意点
アイボメックで一番大切なことは、「使用量」を守ることです。大量摂取は絶対にさせないようにしてください。また、次のワンちゃんは、投薬を控えたほうが無難です。
- 子犬
- シニア犬
- 妊娠中、もしくは授乳中の犬
その他の注意点は、次の通り。
- アイボメックは、静脈注射あるいは筋肉注射するものではありません。
- ボトルに入れた状態で冷暗所に保管してください。
- 小さな子どもの手が届かない場所に置いて管理しましょう。
- 商品を扱っている間は、喫煙や飲食は控えてください。
- 取り扱い前後は、きれいに手を洗いましょう。
- はじめの使用から最後の使用まで、長く期間を開けすぎないようにしてください。
アイボメックの口コミ感想をまとめています。
アイボメックを使用したことがある飼い主さんの「良かった口コミ」「悪かった口コミ」をそれぞれチェックして購入前の参考にして下さい。
塗り薬や食事療法等で治療してきましたが、症状は酷くなるばかり。辛いのは愛犬なので藁にもすがる思いでアイボメックを注文しました。1ヶ月使用した現在は今までで1番状態が良いです。完治までは遠いですが希望が見えてきました。
ダラダラ免疫療法をやるよりもアイボメックを短期集中でしっかり治す方がうちの子には合っていました。アラカスは症状が軽い内だと完治する可能性も高くなるので、選択肢の1つに入れても良いんじゃないかな、と思います。
薬だからそれぞれ合う・合わないがあると思いますが、うちの犬にはよく効いてくれました。田舎なので動物病院自体少なく相談しても「様子見で」と言われる始末。打つ手無しかと思っていたのでここまで回復したのが奇跡のようです。
かかりつけの獣医としっかり話し合ってからの使用をオススメしたい薬です。私自身どれくらいの量をどれくらいの間隔で投与すれば良いかさっぱりだったからです。きちんとした量で使い方さえ間違わなければ効果絶大です。
私がやった治療法ですがアイボメックを極少量首筋から背中につけて2週間程様子を見て、また薬を添付するというのを何回か繰り返しました。添付後2週間体を濡らす事が出来なかったのがちょっと辛かったけど完治して良かったです。
元は牛、馬、豚、等の大型家畜動物に使用する薬なので非常に強い薬です。犬には極微量を使いますが量を間違わないように!正しい知識をつけてからわんちゃんに使って下さいね。うちは獣医に定期的に診てもらい、相談してから使用しています。
ただ元は大型の動物用に使われている薬なので量を間違えると非常に危険ですので、獣医に相談する・正しい知識をつける事は必須になります。もちろん正しく扱えば安全性に問題の無いお薬ですよ。