犬のライム病

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【症状】感染しても95%は無症状。症状が出ればあちこちの関節が腫れてきます

ライム病に感染しても症状を表すのはごく一部の犬で、その95%は何の症状も表しません。

最もよく出る症状は関節炎で、複数の関節で腫れを生じます。
腫れた個所を触ると痛がるのはもちろんのこと、引きずるように歩くようになります。
また発熱や倦怠感と言った症状も見られます。

病状が進行すると皮膚や神経、心臓、目、筋肉などあちこちに炎症が生じます。
また急性腎不全や糸球体腎炎を発症することもあります。

【原因】マダニに噛まれてボレリア細菌に感染して起こります

ボレリアという細菌の感染によって起こります。
このボレリアと言う細菌はマダニが媒介し、マダニが寄生し血を吸う際に犬の体内に入ります。

マダニは日本全国の山や野原に生息しており、同じくマダニが媒介することで感染するQ熱やバベシア症などともにその感染に注意する必要があります。

【治療】抗生剤の投与と腎臓の治療を並行して行います

治療には抗生剤のテトラサイクリンなどを投与し行います。
急性腎不全や糸球体腎炎を患っていれば、同時にこちらの治療も行います。

命にかかわる危険性は低いのですが、放置すれば犬にストレスがかかるとともに他の病気を併発することがあります。
やはり早めに獣医師の診断を受けるようにしましょう。

【予防】マダニの駆除がいちばん、でも見つけても無理に剥がさないで

マダニが寄生することで感染しますので、まずはマダニの寄生を予防するために駆除剤を投与します。
特に山や原っぱ、河川敷など自然が豊かな所へ連れて行くときには注意が必要です。

マダニが寄生していればできるだけ早く駆除剤で駆除するとともに、獣医師の診断を受けるようにします。

またマダニは通常時でも2~3㎜あり肉眼で見つけられます。
血を吸ったあとは1㎝前後にまで大きくなります。
つい手で剥がそうとするものですが、それは止めておきましょう。
血を吸っている時のマダニを剥がそうとすると、マダニの口の部分が犬の体内に残ってしまう恐れがあり、その部分から化膿する恐れがあります。
また残った口の部分からボレリアに感染する危険性が高まります。
剥がす時は獣医師に処置してもらうのが安全な方法と言えます。

【注意】ライム病の人間への感染に注意

マダニを介する細菌は人間へ感染するケースも多く、このライム病も人間へ感染します。

山や野原へ出かける時には肌を露出しないこと。
マダニを発見しやすい白っぽい服装にすること。
虫よけ剤を必ず使用すること、などを心がけてください。

またマダニの吸着を確認した時は、自分で剥がさずに皮膚科で処置をしてもらってください。
無理に剥がすことでライム病などの感染が高まるためです。

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